理事長あいさつ
社会福祉法人ともえ福祉会は、昭和51年(1976年)にともえ保育園の開園と共に発足致しました。来年令和7年で法人創立50年を迎えます。
これまで色々と問題も起きたりしましたが、都度クリアしながら今日まで運営を行って参りました。
これもご利用者、地域、行政、職員、関わって頂いている方々のご理解とご支援があってこそと心から感謝しております。
私が理事長をお引受したのが平成22年で、当時はともえ保育園のみを運営していました。
その数年前に行政を巻き込む大きな問題が起こり、存続の危機もあった様に聞いており、職員、ご利用者の皆さまには不安やストレスを抱えるしんどい時期であったと察しています。
理事会に対する不信は当然あったでしょうから、職員やご利用者さんから向けられる目が厳しかったのを想い出します。
ただ、法人本部組織に問題はあったのでしょうが、ともえ保育園の保育方針、実際の保育はしっかりしていて、インテグリティ(統一性)がある保育園でした。
私がとやかく言うまでもなく、もし私に子どもや孫がいたら通わせたいなぁと感じる保育園です。
ゴタゴタに巻き込まれることなく子どもの最善の利益を優先して保育を行ってきたんだと、すぐに察し、同時に園長、事務長、職員へのリスペクトと信頼が湧いてきました。
それから14年経ちましたが、その当時の感覚や気持ちは心にあって、度々想い出されます。
平成25年に特別養護老人ホームともの家を開設し、現在、福祉施設を2か所運営する法人となりました。
グループ会社で有料老人ホームを経営し、私も関わっておりましたので、高齢者施設を経営するよろこびも厳しさも理解している中での開設です。
日本の未来に何が起きて、何を求められるのか。
高齢者施設の存続は不可欠で、その中でも特別養護老人ホームは社会から求め続けられると私のなかで確信がありました。
高齢者施設を経営する厳しさを体験し、経験してきたので、不安もありましたが、職員という仲間に支えられ、理事、評議員、地域の方々に見守られ、開設3か月でほぼ満床、安定した運営が行えています。
開設から10年、利用者さん、地域の方々の本音や希望をもっともっと聞かせて頂ける関係性を築き、それに応えられる施設づくり、基盤づくりがこれからの目標です。
私どもは平成27年より毎年度経営計画書を作成しています。
直近の経営計画書、決算書はこのWEB上で閲覧可能ですので、ぜひご覧下さい。
コロナ前までは、外部ゲストも招待し経営方針発表会も行っておりましたが、現在は各施設でのみ行っています。
この経営計画書は職員全員で作成していて、アルバイト、派遣の方も含めて職員全員、ご希望された利用者さん、お取引先、関係者の皆さまへ配布しておりますが、この取組みを始めた頃から互いの信頼関係が深くなってきた様に想います。
経営計画書を作成するきっかけとなったのは、管理者全員が決算書を読めるようになるという目標で行った内部研修でした。
理事を引受けて下さっていた故 野口孝志さんが講師で、各施設の管理者全員が月一度3時間集まって、勉強しながら探究する、いわゆる経営研究会です。法人は同じでも運営している場所もジャンルも違い、お互いに気付きを得られる素晴らしい触発の場でした。その経営研究会で探究していく過程で見えてきたものを、せっかくだから残そうということで冊子にし、職員全員が同じ方向を向きたいという気持ちから、職員全員に配布したのが始まりです。
作成した当初の経営計画書は白黒で文字のみで、決して楽しくなるようなものではなかったので、法人、施設の目指す未来がイメージしやすく、手にとって見るのが楽しくなる様にとカラーのイメージ図をイラストレーターの方に依頼して作成するようになりました。私も事あるごとに冊子をめくり、そうだった、そうだったと軌道修正したり、展開を考えるのに使っています。
この経営研究会や経営計画書の作成を通して、管理者を中心に職員全員が運営を考えることで、当事者意識が自然と湧いてきたのではないかと感じます。
細かく見れば、至らない点が多々あるでしょう。けれど、利用者さん、地域、行政、お取引先、理事会、様々なパートナーの立場に立って考えてみようとする姿勢が、この世界で生きていく上で、大切な事の一つではないでしょうか。その姿勢があってこそ、私たちの理念に近づけます。
「私たちのかかわる全ての人が幸せだと言える社会をつくる」
そんな社会を皆さんと一緒に実現出来るように、職員一同精進して参ります。
社会福祉法人ともえ福祉会
理事長 清水ひとみ
Grande ひろしま
「いいもの、いいこころを広島から」をキャッチフレーズに、大都市からではなく地方から地域の情報をお届けする季刊情報誌です。
創刊は2013年夏。
芸術、音楽、食などの文化、地域発信の活動や祭りなどの地域文化、人生や生き方など幅広く、深く心に残るテーマを取り上げています。
広島の地に暮らす喜びと誇り、そして新しい発見・・・。
私たちともえ福祉会はこの「Grande ひろしま」のコンセプトに共感し、毎月編集長平木久惠氏に取材をしていただき、私たちの思いを届けていただくことにしました。
私たちが伝えたかったこと、すべてここに詰まっております。